短編ONEPIECE

□義手
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※ヒート目線




「おい、ユースタス屋」




シーザーがどうとか、海賊同盟がどうとか、ややっこしいことが一段落付いたある日、

俺たちの船はある島に止まり、そこであろう事か

死の外科医、トラファルガー・ローと遭遇する羽目になった。



俺は内心ヒヤヒヤして、キラーにも目線で助けてくれと合図した。


キラーも即座に構えた。


キッドの頭は何かとこの男と張り合おうとするし、

いつもなら頭のやりたいようにするが俺たちクルーもいい加減疲れがたまっていたので

こんな状況で戦闘を繰り広げたくはなかったのだ。



ただ俺たちの心配は不要だったらしく、二人は淡々と会話をしていた。




「しばらくみねぇうちにずいぶんとボロボロになったもんだな」


「テメェには関係ねぇよ」


「俺だったら治してやれるぜ、その腕。義手か」


「誰がテメェなんかに」


「まぁ、治せと言われて治すわけも無いがな」


「ハッ!相変わらずいけ好かない野郎だぜ」


「こっちの台詞だ」





あまり仲の良い会話ではないが、戦おうという殺気はなさそうだし、

ハートの海賊団のクルーも自分の船長のことをヒヤヒヤと後ろから見ていたので、

俺は少し安心して目があったハートの海賊団のクルーに軽く会釈した。




「だが…妙な義手だな。お前のことに口を出す気は無いが、興味がある。

なぜそんな使いにくそうな義手をしているのか」


「関係ねぇつってんだろ」


「まぁ、そういうなよ。

使いにくいのは事実だろ、それじゃ物もつかめねぇ」


「っるせぇな!」





頭のこめかみに血管が浮かび上がった。



…まずい。

非常にまずい。



トラファルガー、そこは触れちゃ行けないところなんだ。

お願いだからそれ以上探索しないでくれ…



俺たち双方のクルーは冷や汗をかいてやりとりを見守っていた。


そんな中、助けが入ったのが、聞こえてきた声で俺にはすぐに分かった。
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