中編

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今日は休日というのに雨だ。

私は嬉しいよ。

だって、植物が喜んでるから。


私は今、先生に頼まれた物を作っている。
今日の夜、先生の友達の結婚祝いがあるみたいで花束を頼まれたんだ。呼び出されたのがそれだからビックリだよね。

私の家は花屋だから、当然私も手伝いとかやってて花束もつくれる。
カスミソウとユリの位置を直して……

『うん、出来た^^』

「すいません、」

『はい!』


わぁ、お客様。
気づかなかったよ。

お客様は、………不良だった。

赤い髪に右目が眼帯。

髪だけでも派手な色なのに、ちょっと怖い。
でも、優しそうな雰囲気をしていて怖い人ではないかも。


『えと、なんでしょうか?』

私の顔を見て目を見開いてる。

「え、あ、いや。何でもないです。」

用があったから話しかけたんじゃないの?

「じゃなくて、えっと…『誰かにプレゼントですか?』」

緊張気味なお客様をみて、微笑みながら聞いてみた。

笑顔で接したおかげか緊張が和らいだみたい。

「ああ」

『そうなんですか^^』

「俺の、初恋の人に」

初恋、かぁ。

『告白なさるんですか?』

「いんや、その子花が好きなんさ。だから、少しでも気を引こうってな。」

臆病なだけなんけどな。

って最後に呟いたお客様は、悲しい顔をしていた。

『いま、』

「…ん?」

『いま、お客様にピッタリなお花が入荷したばかりなんです。』

「……俺にか?」

『はい。それを、プレゼントにしてみてはいかがですか?』

微笑みながら問いかけると、お客様は綺麗な顔をして笑った。

 
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