*

□最期の言葉
1ページ/1ページ

逞しい背中
そこに刻まれる十字架

私はただそれを
睨む事しか出来なかった

何故、自分から
うねりに呑まれようとするの?

何故、私を置いて
命を捨てに行くの?

「お前は…幸せになれ」

狡いよ…

「愛してる」って…今まで一度も言ってくれなかったくせに

最後の夜に
壊れる程、私を強く抱くなんて



バタンと閉まった扉に
小さく…呟く










「死なないで…」

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ