無酸素状態
□開かない鍵*6
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昼休み、
実は屋上は立ち入り禁止なのだが
まぁなんとかなるだろう。
屋上の扉の前まで行くと、
『・・・もう来てるのか・・・』
あるはずの南京錠は綺麗に外され
扉は少し開いていた。
どくん・・・どくん・・・
変に不安になってきた。
なんでかな
空に、あんなことする奴だぞ?
『怖い・・・の・・・?』
自分に問うが、
もちろん答えなんて返ってこない
ガタンッッ!!!
『ッ!!』
たてつけの悪い扉が強風に押されただけだった。
・・・いつもこんな音じゃびっくりなんてしないのに・・・
『空・・・怖いよ・・・
お前が居ないと・・・』
・・・--ちりーん--・・・
空の首輪とおそろいだった鈴が鳴る
あけるしか、ないんだ
私はそのためにここへきたんだ。
震える手を無理矢理前へ押し出し
扉を開けた。