腐腐腐BL置き場 ~テニプリ~

□善財物語り 第2章
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光視点

さっきの謙也さんの表情が、まだ頭の中に残っている。

心配かけたくない。巻き込みたく無い……傷つくんは、俺1人で充分や、、、

もう、秋が終わろうとしているのに今日は、夏のように暑い…

そんな中、1人長袖の俺は目立っていた。金ちゃんに、暑くないん?ってきかれた。「俺は、太陽が照ってると寒く感じるんや」と適当にウソをついた。
バカだな……助けてって言わんなんて、、、


光「ーーッ痛‼」

動くと、傷と服がこすれて痛い。
ーーー痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い…






ついに痛すぎて部長に嘘をついた。



「ちょっとフラフラするんで部室で休んできますわ。」


そう言って、部室へいった。

痛い……
歩くだけでも……
アザだらけの自分の体が、気持ち悪い……嫌や、、、


視界が滲み、何か熱い物が頬をつたってきた。


俺……泣いて……
急いで部室へいった。

それでも止まらない涙。
数分は泣いてたと思う……


ーーーギィ…

部室の扉が、開き誰かが入ってきた。俺は、慌てて、涙をぬぐった。



入ってきたのは、千歳先輩だった。

千「ん?光は、まだおったと?」

少しホッとした。
良かった…鈍感な人で…

そう思っていると先輩は、いきなり俺の方に向かって歩いてきた。

光「ど……したんですか?」

千「…どーしたも、こーしたもないばい。何1人で泣いとったと?目の下、赤くなっとるよ。」

心配そうに俺の顔を覗きこんでいた。

光「別に、泣いてなんかなーー」

また、涙がこぼた。

光「あ……れ? 何…あれ?」

拭いても拭いても次々と溢れ出る涙……

何で? 何で止まらんの?
嫌や。心配かけたくない。嫌だ。


涙を拭いていると、いきなり手を掴まれた。

光「はなせや。」
千「……いいお医者様知っとると。」
光「は?」
千「まあ、未来の……」
光「そんなこととちゃーーーーっ⁉」


いきなり引き寄せられたと思ったら、抱っこされた。


光「なっ!何をーーー」
千「何って……姫さん抱っこばい。」
光「嫌やわ!」


なんちゅうか、恥ずかしい。
この人、この格好で外出ようとしてるで……
頭ん中見て見たいわ。
(ト○ロだらけやと思うけど…)

必死で降りようと暴れた。



千「……暴れんごつ…」




出た……
元ヤンオーラ…

光「わ、わかりました。暴れません。逃げません。おとなしく部室で待っときますから降ろして下さい……」

これが最善の策だと考えた。


千「ちゃんといいこで待っとくとよ♪」


そうして俺は巨人にお姫様抱っこされて、外に行くことから免れた。
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