腐腐腐BL置き場 ~テニプリ~
□善財物語り 第4章
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そんなこともあったが、俺に運が廻ってきた。
とある日のこと……
PPP…………
休日、携帯が鳴る。画面を見ると見知らぬ番号。
白石たちではないだろう。
ましてや、銀が携帯で電話かけてくるとは思えない。
休日と言ってだらけていた身体をベットから起こし、深呼吸し「もしもし、忍足です」と答えた。
『もしもし…財前です』
短い答え。
何度も何度も聞いた光のお母さんの声だった。
謙「あの………もしかして、光のお母さんですか…?」
『おん。謙也君…やんね?…ごめんなさい…貴方に……協力して欲しいの…』
途中から泣いているのか、鼻をすする音も聞こえた。
話しを聴くところ、どうやら夢に俺…つまり『忍足 謙也』がよくでているらしく、「け…んや…さん……」と名前を呼ぶらしい。
家族と過ごし、有る程度の記憶は戻ったがやはり周囲のことは、あまり思いだせないらしい…
そこで、光の家族が考えたのは『記憶に強く残っているであろう俺に光を預ける』という案だった。
光が嫌いというわけではないのは、分かっている。
つまり、【一か八かの賭け】である。
『……お願いできるかしら…』
真剣な声……もちろん答えはでている。
「任せて下さい」