☆リクエスト小説☆
□スマイル
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戸を勢いよく開け橘さんに左手をみせる
「橘さん、見てください。今日昼休みに友達に描いてもらったバーコードです!」
そう、描いてもらったのはバーコードだった。ちょうど気軽にかけるし、1人でも大丈夫だったのだ。
「おぉ…本物みたいだな。なかなか面白いことをするなw」
笑ながら言う橘さんの背景にはドス黒い嫉妬のオーラが……
伊武や鉄たちから発生している。あのウッチーからもだ。
正直、今にも消されそうだ。
しかしその恐怖をグッと堪え、1番楽しみにしていた質問をする。
「た、橘さん。俺がもしも売ってたら何円で買いますか?」
「え?そうだな……0円」
ほぼ即答。
橘さんの笑顔…スマイル0円…このことか…
白く灰になる俺。
濁った白のオーラで見てくる仲間。
ふ……「ザマァ」ってみんなの心の声、聞こえてるぜ…
そして追い打ちをかけるように伊武は笑顔で「ですよね。0円ですよねw」なんてあざ笑うように繰り返し言った。
それを回復させる言葉……
「あぁ。お金ではあらわせないからな。売りも買いもしない。みんなお金よりも価値のある仲間だぞ」
特上スマイルと、温かい言葉に部員たちは手を合わせ涙し、みんなで橘に抱きつくのであった