生物委員会委員長は苦労人

□08:久々知
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【08:舞琴】



『………是はいったいどう云った状況なのでしょうか、竹谷くん』



先生方に決まった事柄を報告し部屋に戻ると無数の気配。

恐る恐る開けると――――思わず竹谷にくん≠付けてしまうほど衝撃的な光景が俺の目前に広がっていた。



「あ、舞琴先輩だ。お久しぶりです!!」

『あ〜、はい。お久しぶりですね、伊賀崎にジュンコ』



大変良い挨拶と覚えていてくれて有難う、伊賀崎。でも今はこの状況の説明が欲しいんだけど?



「すみません先輩!!その、先輩の言葉通り学級委員に伝言しに行ったんですが、」

「あっはっは〜。他の委員会の生徒達も集まって来ちゃってぇ〜」


「それでぼく達他の委員会も、この部屋に集まるように言われたんです」

『説明有難う御座います竹谷、斉藤、伊賀崎。…………竹谷、上級生が下級生の前で余り土下座を見せるモノではありませんよ』



土下座の格好で俺に報告する竹谷と、何ともないように笑って説明する斉藤。最後は伊賀崎が纏めて終了っと。

三人とも偉いから撫で撫でしても良い?―――もう本当何この癒し空間!!



『でもこの部屋は流石に………狭くは在りませんか?』



水色井桁模様に青、それに萌黄が複数、それと紫と群青が一人づつ。――――正直この部屋ではきつ過ぎる。前の俺の部屋ならまだ広かったものの。



「確かに。ですが此処が一番安全だと思ったんです」



安全は安全だろうけどさ、竹谷。―――俺の(一応)安息の地を。ま、今の癒し空間には劣るけど…。



『皆さんは此処でこのまま説明をしても宜しいでしょうか?』

「「「「はーいっ」」」」



うん。一年は組の良い子たち(は組で合っているかは不明だが)、元気の良い返事をありがとう………。―――如何やら此処で説明しなければならない様だ。

それにしても、見ず知らずの俺にはもっと警戒すべきだよ下級生。――知ってるのに、警戒されたらショックで立ち直れそうにないけど。

皆キツキツで座っていて俺はその前に立つ感じ。――だって座るとこねぇんだから。辛うじて部屋に入れた分、今は机がなくて本当に良かった。


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