生物委員会委員長は苦労人

□09:伊賀崎
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【09:孫兵】



舞琴先輩が帰って来てくれた。ぼくが一年生の時はまだ良く委員会にも参加していたけれど、
最近は全然委員会どころかこの忍術学園でも姿を見なくなっていた。

そんな先輩がこの忍術学園の危機に戻ってきてくれた。ジュンコも嬉しそう!!



『舞琴先輩が生物委員会にも来てくれればいいなぁ』

「伊賀崎先輩は琴先輩の事ご存じなんですね」



舞琴先輩の部屋を出た後、一平が話しかけて来た。他の生物委員会の一年生たちもいる。



『舞琴先輩はジュンコたちの理解者だ!!どんな生物たちにも訳隔たりなく愛を捧げて下さる。正に生物委員会の鑑!!』

「「「へ、へぇ〜……」」」



そう。舞琴先輩はどんな生物でも愛して下さる。例えどんな獰猛な生き物でも、どんな猛毒を持つ生物でもだ。

皆が猛毒生物等を恐れてぼくを遠巻きにしていた一年生の頃、
一人ぼっちでジュンコやジュンイチと戯れていたぼくに舞琴先輩が声を掛けて下さった。


ジュンコやジュンイチに全く恐れを感じていない涼しげな顔………。

その時以来、僕は舞琴先輩に憧れているんだ!!―――舞琴先輩は気付いてくれてないけど。


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