生物委員会委員長は苦労人
□27:鉢屋
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【27:三郎】
皆感動の再会を味わっている中、私は庄左ヱ門と彦四郎に説教をされている。――彦四郎も説教をするなんて珍しい。
「鉢屋先輩方が居ない間、全ての委員会を琴先輩、竹谷先輩、タカ丸さんが補って下さっていたんですよ」
「琴先輩に限っては殆ど全ての委員会を手伝っていました」
「ぼく達学級委員会は下級生を上級生に近づけないようにしていただけで何も出来ませんでした」
「それでも琴先輩はぼく達を誉めてくれるんです」
「鉢屋先輩や尾浜先輩がいないだけでどれだけぼく達が不安だったか分かりますか?」
「庄ちゃんが居なかったらぼく何も出来ませんでした」
『本当にすみません……』
謝罪の言葉しか出て来ないほど、庄左ヱ門と彦四郎の言い分は正論だ。――本当に情けない。
舞琴先輩。兵助の兄であり、八左ヱ門の先輩のあの人が居なかったら委員会は活動不可、
それどころか忍術学園自体が機能停止になってしまう所だったんだ。
『之からは、全身全霊で上級生救出や委員会活動を手伝います………』
「「当たり前です!!」」
この子達、本当真面目な子だなぁ………もう挫けそうだ。
「「鉢屋先輩!!」」
『は、はい!』
いきなり強く名を呼ばれ驚いてしまう。
「「お帰りなさい」」
一瞬何を言われたか分からなかったけど、理解すると嬉しくて涙が出て来る。
『ああ。ただいま!』
その後二人に、鉢屋先輩泣かないで下さいよ。と言われたが仕方がないじゃないか。
本当に嬉しいんだ。こんな私たちを受け入れてくれる君達が優し過ぎるから。
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