生物委員会委員長は苦労人2

□47:久々知
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【47:舞琴】



くのたま長屋に着き、まずは山本シナ先生に兵助たちをくのたまに合わせても大丈夫かということの許可を戴きに行く。



『山本先生にもご迷惑をお掛けしたのではないですか?一緒に謝罪しましょうか』

「「「はい」」」



獣の耳と尻尾が見える…。



『コホン。山本先生、居られますか?』

「おや、久々知君ですか。お入りなさいな」



…どうやら老女の山本先生の方だ。ちょっとホッとしたかも…。



『失礼致します。お早う御座います山本先生』

「「「失礼します…。お、お早う御座います…」」」

「おや…。ホホホ」



兵助たちが俺に続いて入って来たのを見て、山本先生は驚かれた後、穏やかに微笑まれた。



『見ての通り、彼らを正気に戻す事が出来ました。私は何も出来なかったのですが…。それと、まだ善法寺を除く六年生と尾浜勘右衛門は…』

「それでも良かったわ〜。貴方を支えてくれる後輩がいるのねぇ」


『っ///はい。私の自慢の後輩たちです』

「……兄さん…」



山本先生のお言葉に照れくささを感じながらも後輩の自慢をすると、明らかに背後から落ち込んだ気配がした。



『勿論、彼らも』

「「「!!!」」」



驚くことないと思うんだけどなぁ。俺にとって後輩は皆いい子だ。それが忍たまであれ くのたまであれ、それは変わらない。



『と云う訳で、自慢の後輩たちにはきちんと悪いことをしたら謝罪をさせなければいけませんので』

「「「う゛っ」」」



ほら。と、三人の背中を押し山本先生の前に並ばせる。



『尾浜も正気に戻ったら謝りに来させるから、一人ずつ心境を含め謝罪しなさい』

「「「はい…」」」


『先生。彼らの謝罪、聞いてやって下さい。…ほら、誰からです?』

「じゃ、じゃあ私から…」


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