生物委員会委員長は苦労人2
□54:鉢屋
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【54:三郎】
正直に言おう。琴先輩先輩が居なければ私たちは謝りに行くことを戸惑い続けただろう。
今回は琴先輩が居たからシナ先生も くのたまも許してくれたが私たちだけだったバヤイ、若しかしたらますます事態を悪化させてしまっていたやもしれない。
琴先輩は本当に凄いお人だ。兵助も琴先輩の様な忍になるのだろうか…。
負けてられないなっ!!――――??あれ?琴先輩は…。
『??何やってるんですか、琴先輩』
「お気になさらず(ニッコリ)」
凄く良い笑顔ですが騙されませんよ。その手は何ですかっ。
戸を全力で閉めてますよね?!外から誰か開けようとしているのを全力で阻止していますよね?!
先ほどから ガタンッガタンッと建て付けの悪い戸の音が教室中に響いている。
くのたま達は気味悪がっているし、兵助と雷蔵は何故か琴先輩の手伝いを始めるし…。―――私も手伝った方が居のだろうか…。
『琴先輩、私もお手伝いした方が…』
「あ、鉢屋は彼女たちに少し部屋の奥の方に移動して頂くよう言ってきてください。念の為に」
『念の為?……分かりました』
念の為っていったい…。何か外から伊作先輩と食満留三郎先輩の口論の声が聞こえてる気が…。
念の為って…、まさかなぁ…。
『皆少し部屋の奥に移動してもらってもいいか?』
「「「如何して?」」」
『如何してって…。えーと、』
――― ド ゴ ッ !! ―――――
!!!…え?
「いい加減にして下さいよ全く…」
「「『へ?』」」
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