生物委員会委員長は苦労人2
□65:潮江
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【65:文次郎】
先ほどまで気分を害されておられたアテナ様は、これまた先ほどまで訳も分からず怒っていた同輩の言葉により落ち着かれた。
が、気に食わない。とことん気に食わない。
アテナ様の気分を害した原因でもある、あの男。俺の最大の好敵手にして、現在我らのアテナ様の心を我が物にしようとせん、あの男!!
『食満・留・三・郎ーッ!!!!!勝負だーッ!!!』
「望むところだッ!!潮江文次郎」
「「「やめんか/もそもそ/いけいけどんどーん!!」」」
仙蔵・長次・小平太の見事な連携で俺たちの動きを封じる。
「“アテナ様が悲しまれるぞ”」
「“もそもそ”」
「“決闘するなら、アテナ様のお休みになられているときに裏山でしろ。と言ってるね”」
「『伊作!!いちいち説明しなくても長次の言葉くらいわかる!!』」
「読者の皆様の為だよぉー」
居るか居ないかもわからん読者に説明して何になる!!
「いけいけどんどーんっ!!」
「『小平太!!お前は黙って居ろっ』」
「もう、喧嘩ばかりしちゃだめよ。今日は疲れちゃったわね。明日こそ、みんなで遊びましょうねっ」
『ア、アテナ様。本日はみっともないところをお見せしてしまい申し訳ございませんっ。明日こそは挽回し、楽しませて見せますっ』
「ありがとうvV文次郎くん。楽しみにしてるわねっ」
嗚呼、アテナ様の笑顔は素敵だ。
ずっと見つめていたい。
俺だけを見てほしい…。
『《食満留三郎。この借りは今夜、裏山にて返す》』
「《はん、ビビッて尻尾巻いて逃げんじゃねーぞ》」
『《貴様こそ》』
今夜、必ず食満留三郎に勝利し、アテナ様の心を手に入れて見せる!!
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