少年少女のお話
□少年期リメンバー
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あれは・・・そうだな。
まだ、俺がオタクじゃなかった中学生の頃の話だ。
中学三年間で学ぶ事を完璧に覚えて、やることがなく暇だった時だっけ。
俺はある武術の継承者でな。
まぁ、今はある理由によって話せないけどさ。
おまけに、その流派を使うこと、今もなお禁じられているんだ。
なんでも、古くからある風習なんだってさ。
・・・あぁ、悪い。話それちまったな。
そういう訳で体を鍛えてたから、喧嘩は負けなしだった。
勿論、喧嘩は好きじゃないから自分からはしない。
するとすれば、誰かが虐められたり、脅されたり、危険な目にあっている時ぐらいだ。
昔の俺の町はお世辞でも治安がいいとは言えなかった。
だから度々不良やチンピラと喧嘩になってたよ。
そうしているうちに俺の噂は広まった。
んで、馬鹿な不良達が度々町に来るようになったんだ。
そのせいで、友人になってと言ったそばから拒否され続けてた。
でも、古くからの友人は一緒にいてくれるし、家族も優しかったし、そんなに辛くはなかったなぁ。
でも、やっぱり寂しいんだよ。
これは、そんな時に助けてくれたやつの話だ。
そうだな・・・カゲロウデイズ風に言えば・・・
―目で通じ合う話、かな。