O1

□8
1ページ/7ページ



あれから一ヶ月。
エースの誕生日間近。
週に2日程、本部まで戻り、仕事をこなしていたリナは、ここ一ヶ月間慌ただしくしていた。白ヒゲの元にいる間は、マルコの書類整理を手伝いながら、エースと模擬戦をしていた。本部に行けば、溜まった書類整理そして、部下達の管理。


「たーだーいーーまーー」


パタリと扉を開けて、真っ先にベットへダイブする。そして、そのフカフカか布団が気持ちよく、スゥっと寝てしまう。ここ最近、マルコの部屋に戻っては寝る。っと言う習慣が出来しまい。

最初の頃の、恥じらいなどはとうに、なくなり、一緒に寝ていても先に寝てしまうリナに頭を悩ますマルコだった。

ちゃんとする迄は手を出さないと決めんこだのだが、この一ヶ月でその決心は脆くもなくなっていきそうになった。いっその事犯せば気づくもんだろうかと思ってしまう。

今日もまた、仕事を終えて部屋に戻れば、ベットの上でスヤスヤと眠っているリナを見て、大きな溜息をつく。

本当、気まぐれな猫だよい。

心の中で悪態をつくが、
この部屋に帰って来るのが
実際嬉しいので、何もせず、
そのまま寝かしてやる。


「なんだ、この細さ・・・飯食ってるのかよい」

ふと目に入った
腕を掴み、細さを確かめる。
最初に出会った頃より、痩せた気がする。気のせいではないだろう。

ふと、サッチの言葉を思い出す。
「最近、リナの食欲がおちてんだよなぁ」っと心配して、美味しい料理を研究をしていたのだった。まともに、リナの相手をできなかったせいで、今更気付いた。

自分にイラっとして、無意識にリナの腕を強く握っていた。


「ぃ・・いたいいたいいたい!」


その痛みに耐えかねて、苦痛な声をあげて起き上がったリナ。
マルコは反射的にパッと手を離し、睨む。なんで睨まれるのかわからないリナは、キョトンとしていた。

「お前、最近飯食ってねぇだろうよい」

「あっ・・・」

リナは、きまづそうな顔をして、目を逸らす。それを逃がさまいと、両手でリナの顔を挟み自分の方へと向ける。
2人はジッと見つめ合う。

「さ・・最近食欲なくて」

大きく言い切るつもりが、最後の方の言葉になると小さくて聞き取りにくかった。それに、「なんでだよい」と、さらに追求をする。

「・・・・」

「黙ってたら、無理やりにでも喋らすよい」

そう言って、押し倒しリナの手を片手で縛り、頭の上に抑え込む。 あまりに突然のことで何をされたのかとわからず、何も言葉が出なかった。

「言わねぇと、どうなるか解るだろよい」

「えっ・・・あっ」

ボッと紅くなり、体ごと逸らし、うつむせになろうとするが、押さえつけられた手によって、思うようにはならなかった。

「ほら、言えよい」

思はぬ優しい声色とは逆により一層強く縛られる手。リナはビクリとして少し考えると、溜息をもらす。

「・・言うわよ。言うからどいて?」

頬を赤らめたまま、マルコの方へ向き直ると、自然となってしまう上目遣いに、ドキリとしてしまう。無意識にやってしまうのが、達悪いが、嫌いではないので、そのまま、言う事をきく。

「ほら、言えよい」

そんな、急かさないでよっと小さく言って、体を起こしてベットの上に座る。そして、息をスゥっと吸って吐く。それを、2・3程して、マルコの目線に合わせる。


「あのね、私には弱点があるの」



「・・・?」


切り出してきた、言葉にどう言う事だっと思い、黙っておく。弱点とは誰にしもあるし、特に能力者としてなら誰かしもがあるので、さほど影響などは、ないのだが。

食欲がなくなる程の弱点なのか?

っと言おうとするが、それを問うのを辞めた。リナを話すのを待った。
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ