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「弱点って言っても、私特有の物なんだけど・・・、誰にも言わない?」
話す迄に心が落ち着かないのか、リナは、絶対に言わないでねっと念をおしてくる。わかったよっとの意味を込めて頭をポンポンとすれば。リナは表情が柔らかくなった。
「あ・・あのね。私は『雷』がダメなの・・・」
「・・・・?」
雷が苦手?っと首を傾げるが、直様、その説明に入ろうと言葉を探す。
「えっとね、私雷に弱いの。」
マルコの目を見て、少し眉を潜め困った表情を浮かべる。それに、何も言わないマルコは、特に気にも止めづ。
「で、弱点と食欲はどうつながるんだよい」
あぁ、弱点だけじゃ、わかんないよね!っと思い出したように話しだす。それに、少し頭がクラクラしたのは、気のせいと言う事にでもしておこう。
「私の弱点の『雷』は、タダの雷じゃないんだけどね。普通の雷は然程気にならないんだけど、私の中にある『雷』があるの、まぁ、体に電気が走るような物なんだけどね、それは、何か嫌な事が起こる前触れなの」
聞いた事もないし、そんな人間がいたのかと、不思議に思う。未だ良くわからないので、何も言わず黙って聞く。リナはどう説明したら良いのかと、考えるが、良い言葉が思い浮かばない。
「んー?早い話、近々何か嫌な事が起きる予兆みたいなものなの。昔から、何か嫌な事の前にはビリビリと電気が走るの。
その、電気のせいで今迄よりも体力を消耗しやすくなるの」
マルコは、何故、食欲が無くなるかはわからないが、この異常な体質を初めて知って、少しどころか、大きな驚きだ。頭が中々追いつかず、未だ何を言えば良いのかわからない。
「まぁ、体力を消耗してる時は沢山栄養が必要だから、何時もの倍は食べるんだけど・・・」
言い辛そうに、明後日の方向へ目をやり、一度深呼吸をして、マルコの方へ向き直る。これだけの事で、落ち着きのない挙動不審な行動にリナ自身、飽きれてしまう。
「でっ?なんで、何時もより食べないといけないのに、今回は何時もより少ない食事なんだよい?」
「あっそれは・・・」
一泊開けて、怒らない?と聞いてきたので、理由によるよいっと言ってやれば。また、言うのをためらった。
「隠しても、聞き出すまでだがよい」
「・・・。なんか、ズルい」
ぷぅっと頬を膨らませて、どっちにしろ、言わなきゃ怒られるし、言っても理由によっては怒られるっ。結局怒られる確立の方が高いのだった。
膨らんでいる頬を、両手によって潰される。頬をギュッと挟まれ口はタコの様に突き出し、頬に入れた空きが勢いよくてでいく。
「いいまひゅ」
「最初から素直を言えよい」
「実は、・・・電気がはしったその日に、私特性の薬を飲んでて、その薬は電気に当てたれると物質を変化してしまうの。運悪くそれが重なってしまって・・ね」
その事を思いしながら、言っているのか、表情がくしゃりと歪み、バツ悪そうだった。
「で、その薬はどんな効果があるんだよい」
言わなきゃダメかぁ〜っとぼそりと呟く。それは、聞かなかった事にして、理由をまつ。
「あ・・あのね。私大食いじゃない?」
「大食いだよい」
かぁっっと赤くなり口を尖らせて下を向く。だから・・・と言葉続けて、小さな声でその薬の効果を言う。
「その、だから・・・その物質が変化して、食欲を抑えるだけの薬が、常に満腹状態の薬になってしまってですね・・・。」
でも。ちゃんとビタミン剤と栄養剤ゎのんでるから!っと慌てて補足をするが、マルコの眉尻をピクピクと動かし、呆れたように態とらしくため息をつけば。
リナはシュンっとして
ただでさえ小さい体を更に小さくして「ごめんなさい」っと謝る
「お前ってやつは・・・本当バカだよい」
サッチが心配してたよい。
離した頬を再び掴み、タコ口にする。また、シュンっとさせて謝るリナ。
「まだ、良いよい。薬だけじゃ体もたねぇだろ?ご飯たべろよい」
「うーん。まだ薬の効果があってお腹いっぱいだし、なにより、眠たい」
ぶーぶーと唸りながら、
言えば、再び押し倒され
両手を押さえつけられる。
えっ?とマルコを見上げれば、
それはもう、悪巧みを思いつい子供のようだった。
「食べネェのなら、どうなるだろな?」
わかるだろうよい?
ニヤリと笑うマルコ。
冷や汗が、たらりと額を伝うリナ。
マルコの部屋に
きゃーーー!
叫び声が響くのだった