short

□暴れる心臓は戴いた
1ページ/2ページ

 

「ねえ、ヨングク」


「ん?」


「あたしって可愛げないかな」



 



同室のヒムチャンに空けてもらった


2人きりの部屋に静寂



「急にどうしたの」



ひむ子、そんなこと気にする方だったっけ


年下のくせして勝ち気で

周りからの印象に気を使っているようにも

思わなかったけど


 
壁向こうからは皆の騒ぐ声が聞こえる



「ね、どう思う?」



俺の隣に座って


心配そうに眉を下げて



「っ、か」



そんなの



「か?」



そんなの



「か、可愛い...よ」

 


いつも言わない言葉に


ひむ子の瞳がぱっと輝く



 



よ、ヨングクがか、可愛いって



耳まで紅くしちゃって


なに、可愛いのはどっちよ


なんかさっきまで悩んでたの馬鹿みたい



「ヨングク、もっかい」


「は?言わねえし」


「もっかいー」



足をばたつかせてお願い


煩いと一蹴されて



「馬鹿ヨングク」



あたしのこと可愛いなら


もう一回ぐらい言いなさいよ

 

ちらりとヨングクを見るも



もういつも通り、



やっぱり


たまには愛嬌みせなきゃ駄目なのね


 


 
暴れる心臓は戴いた
(○○○って言えばめろめろだって
         ジュノンが言ってた)



 

「ヨングクおっぱぁ、」



腕を絡めて


『おっぱ』と呼べば



顔を真っ赤に染めてわかりやすく狼狽える

 


「おっぱぁ、もっかい可愛いって言って、」



「あ、え、か、か、っ、」



ぴーってやかんの音が鳴りそうなぐらい


真っ赤になって


想像以上の展開に笑み



気分を良くしたあたしが


調子にのって擦り寄「っわ!」


っている内にすっぽりとヨングクの腕の中



 
「な、何「愛してる」



 



(ジュノン、あたし可愛いって)
(えー、ヒョン可愛いって言ったの)
(あ、ああ)
(真っ赤になっちゃって可愛かったんだから)
(お?ヨングク真っ赤?)
(そうなの、ヒムおっぱ、真っ赤よ真っ赤)
(俺もみたい、ヨングクヒョンの真っ赤)
(ひむ子ちゃん、もっかい真っ赤にして)
(なんでヒョン真っ赤?)
(ヨングクおっぱぁ、)(な、ひむ子!)



 

        -おわり-

======================================

貴女→ジュノン→ヨングク→貴女→ヒムチャン→貴女→デヒョン→ヨンジェ→ジョンオプ→貴女→ヨングク

 
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ