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□ずっとこれからも
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ぽんぽんと撫でられる感じ


ちゅんちゅんと鳥の鳴き声に


朝がきたと実感する

 


薄く目蓋をあければ



「おはよう、ひむ子」



にこりと笑った男の子



「ジュノンやーおはようー」


朝から可愛い


可愛い可愛い可愛いあたしの幼馴染みジュノン



幸せの溜め息をつけば


 
「ひむ子、いつまで寝てるつもり」



「へ、今何「8時」


 


「そっか、はち、、は?はちじ!?」

 


がばっとベッドから起きあがる



「なんでもっと早く起こしてくれなかったのよ!」



「起こしてたよー、ひむ子が起きなかっただけ」



大声で名前よんだし

ほっぺぺしぺししたし

肩揺さぶったし

チョップもしたし



なんて学校の準備完璧な姿で


指折り数えるジュノン



人の部屋でごろごろしやがって


可愛いなこのやろう



 

「ね、着替えるからこっちみないでね」


「見せて困る程のから「黙れ、」



た、確かにぼんきゅっぼんではないけどさ


女心がずたずたよジュノンくん



 
ワイシャツに腕を通して


リボンを結ぼうとした時



「ひむ子、もうリボン結んじゃった?」


「今からだよ」



そう言えば


嬉しげに目の前に立つジュノン



改めて身長差に驚く


あんなちいさかったジュノンは


いつの間にかこんなに大きくなって


 

「リボン貸して」


頭上からの声に従いリボンを手渡せば


少し腰を曲げて


あたしの首にリボンをかける


 

屈んで手元に必死なジュノンに


今までにないことに戸惑うあたし

 


か、顔近いってば



ジュノンなんて


ただの幼馴染みなのに



どきどきなんてしてないんだからね



 
本当、眉目秀麗というか。




リボンに夢中なジュノンをまじまじと眺めれば


視線をあげたジュノンと目があう



「何、見とれて「ないから」



慌てて言えば


くしゃっと笑って


あたしの髪をぐしゃぐしゃに撫でた


 

馬鹿馬鹿と暴れれば


ごめんとジュノンが笑って



やっぱり見上げるジュノンに胸がおかしい


 

なんだかよくわからないけど


とにかく学校に行かなきゃ


 

「あのさ」


リュックを背負って


ジュノンの手を引けば


何故か立ち止まる幼馴染み



そんな口ぱくぱくしてなによ


 
「えっと」



 



ずっとこれからも
(ひむ子のリボン結ぶの、僕でいいかな)



 
いいよ、とひむ子が笑う



「そんなにリボン好きなのね、ジュノン」


はあ、やっぱり何も伝わってない

 


「プロポーズだよ、馬鹿」


だなんて小さく呟いて。



 

「「いってきまーす!」」



急いで家を飛び出せば


いってらっしゃいと

未来のお義母様の声がした



 


(ジュノン!遅い!)
(お前乗せてもらってん(遅い)
(あーもう!)


       -おわり-


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ジュノたんとにけつ、
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