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□祝うことの大切さ
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「え?不二先輩の誕生日って閏年何すか?」
2月の初め、放課後部活が始まる前に越前は桃城から聞いた。
「そーそー。閏年だから、今年も2/29ないけどやっぱ世話になってるしプレゼントあげたいんだよな」
「ふーん…」
素っ気ない返事を返した越前だが、越前もまた何か不二にあげたいと思っていた。
あれからあっという間に過ぎ、2/28となった。3/1でも良かったのだが2/28と多数決で決まった。
そして、不二は桃城に部室に来るよう言われていた。部室に行くと桃城初め海堂、越前、それに手塚たちまでいた。
「どうしたんだい、桃?それに皆もいるね」
「えーっと、不二先輩にプレゼント渡したくて」
「プレゼント?」
「不二先輩の誕生日は2/29で閏年だけど、それでもやっぱり祝いたくて」
「別にいいのに」
「良くないっす。俺たちが祝いたいと思ったので、俺たちの気持ち受け取ってください」
海堂にそう言われ、確かに皆の気持ちを無駄にするわけにはいかないと思った。
このあと、不二は皆から誕プレをもらい、本当の誕生日は閏年なのに祝ってくれてとても嬉しかったのだった。