他校
□大切なあなたの大事な日
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それから3週間後。
鳳は、まだ宍戸への誕生日プレゼントを買っていなかった。
「日吉ー、まだ決まんないよぉ...」
「...あれだけ言っといてまだ決まってなかったのか」
「だってぇー。どーしよー...」
「知るか」
「うぅ...日吉が冷たい...」
そう言い、鳳はどよーんとしていじけ始めた。
そんな鳳を見て、ウザイと思い、仕方なくアドバイスした。
「...宍戸さんはよく練習する人だからな。Tシャツやスポーツタオルなんかがいいんじゃないか?」
日吉の言葉を聞いて、鳳の表情がぱぁっと明るくなった。
「そっか!その手があったか!日吉、ありがとう!」
笑顔でお礼を言った。
「...っ!」
その笑顔がかわいいと思ってしまったことは、あいつには内緒だと日吉は心の中で思った。
これは、宍戸の誕生日の1週間前と少しのこと。