他校

□大切なあなたの大事な日
2ページ/7ページ

それから3週間後。

鳳は、まだ宍戸への誕生日プレゼントを買っていなかった。

「日吉ー、まだ決まんないよぉ...」
「...あれだけ言っといてまだ決まってなかったのか」
「だってぇー。どーしよー...」
「知るか」
「うぅ...日吉が冷たい...」

そう言い、鳳はどよーんとしていじけ始めた。

そんな鳳を見て、ウザイと思い、仕方なくアドバイスした。

「...宍戸さんはよく練習する人だからな。Tシャツやスポーツタオルなんかがいいんじゃないか?」

日吉の言葉を聞いて、鳳の表情がぱぁっと明るくなった。

「そっか!その手があったか!日吉、ありがとう!」

笑顔でお礼を言った。

「...っ!」

その笑顔がかわいいと思ってしまったことは、あいつには内緒だと日吉は心の中で思った。



これは、宍戸の誕生日の1週間前と少しのこと。
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ