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□優先順位
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いつものごとく、大石が手塚の方を優先してしまい、そのことを知った菊丸は怒った。
「なーんで、手塚の方を優先しちゃうわけ!?」
信じらんない!!と言った菊丸の機嫌は最悪の状態だ。
「ご、ゴメンよ英二…」
と大石は謝るが
「むー……」
と一向に菊丸の機嫌はよくならない。
「機嫌直してよ英二…」
菊丸の機嫌を直そうと一生懸命な大石だが
「大石のバーカ!!もう、知らないっ!!」
と言われ、さすがの大石も頭にきた。
「……そうか、英二がそこまで言うんだったら、俺はもう気にしないことにするよ」
そう冷たく言い放った。
それを聞いた菊丸は一瞬泣きそうな顔になるが、
「あぁ、そうですか!!」
と言い乱暴に自分のラケットバッグをとると、部室を出て行ってしまった。