book2
□いつもありがとう!
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翌日から、皆はそれぞれプレゼント探しやパーティーに必要な物を揃えていた。
レギュラーの皆が部活が終わった後すぐに帰っているのを見て、大石は不思議に思うが、あまり気にしていないようだった。
ただ、手塚は生徒会や部長の仕事があるためいつも通りだが。
だが、空いている時間で手塚も少しずつやっていた。
「皆やけに最近帰るの早いよなぁ。何でだろうな、手塚?」
と、大石は部誌を書いていた手を止めて手塚に聞いた。
「さぁな。皆それぞれ忙しいのだろう」
と、手塚は答えた。
「そっかぁ」
と言い、皆大変なんだなぁと大石は思い、部誌を再び書き始めた。
部誌を書いている大石を見て、「やはり大石は自分の誕生日を忘れているな」
と、手塚は思った。
そして、菊丸や乾の言っていた通りだったなと思うのだった。
そうして日が過ぎていき、大石の誕生日当日になった。
朝練のときには、レギュラー以外の部員から
「大石先輩、誕生日おめでとうございます!」
と言われ、プレゼントももらった。
このときに、今日が自分の誕生日だということを大石はやっと思い出した。
そして、同級生からも
「誕生日おめでとう!」
と言われ、プレゼントももらった。
プレゼントをもらいつつも、そういやレギュラーからは何もなかったなと大石は思った。