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□五章
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「母さん……」
目が覚めて、私は頬を流れていた涙を拭う。
400年前の因縁……それは
「羽衣狐のことだよね……?」
なぜ母さんがそれを知っているのか。
気になるが次いつ会えるか分からない。
「……とにかく学校に行こう」
私は素早く仕度して学校に向かった。
*****
「カナ、リクオ。おはよう!」
カ「おはよう!」
リ「おはよう!(いいなぁ。なんかこう、春香たちに会うと人間的生活ってかんじ)」
リクオはすごく癒された顔をする。
「やぁ君たち…ごぶさたぁあ―――…あのとき以来だねぇ…」
清継が重い空気を背負って私たちの後ろに現れた。その後ろには島の姿も……
リ「き、清継くん…?」
清「君たち………見たよねぇ!見たよねぇ!」
リ「な…何が…?」
・・・・
清「だから!あのときだよ!」
清継は興奮しながらしゃべる。
・・・・
清「確かに居たはずなんだ…旧校舎には…ぼくが求めていた『妖怪』が!!」
額に手を当てて汗を流す清継。
清「なのに気がついたら公園のベンチで寝てたんだ!!奴良くん!!ね、見たよね―――!!妖怪――――!?」
清継はリクオの首もとを掴んで上下に揺らす。