桜の部屋の本棚

□ストーカー?
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「い、いや…もう、やだぁ…」

すると小狼が、

「俺が出てもいいか?」

「う、うん…」

「大丈夫、俺がいるから」

小狼はさくらの携帯を手にとり、電話に出た。

『もしもし〜木之本さん?信じてくれてる?僕、木之本さんの背中に背後霊となってくっついてるってさぁ〜』
「何が背後霊だ!!」

小狼は怒鳴った。

『んー?誰だてめぇ』
「俺のさくらに二度とまとわりつくな」

『俺の?何言ってんだ』

「俺達、付き合ってる仲だからさ」

小狼はさくらの肩を自分の肩に引き寄せた。
「小狼君…」

『そんな…僕の木之本さんに彼氏居るなんて…』

「解ったら、もう二度とまとわりつくな!!こいつに近づくなら、この俺に死ぬ気でかかってこい」


『そんなぁ…』

すると、電話がプツッと切れた。

「ふぅ…ったく…」

小狼はまたさくらを自分の胸の中へと抱き締めた。

「もう、ずっと俺がさくらの側に居るから…」

「ありがとう…小狼君…」

小狼はさくらのウルンだ瞳の笑顔にドキッとなり、顔を赤面させた。

「と、とにかく…もしまた何かあったら迷わずにすぐ言うんだぞ」
「うん…」

「まぁ、そうならないように、出来るだけ見守ってるけどな」

「ごめんね…小狼君…」

「バッ、馬鹿。何謝って…(汗)」

何故か顔を赤くする小狼。

「いろいろ、迷惑…かけちゃって…」

「迷惑なんて思っていない。心配はしてたけどな」

「…ありがとう、心配してくれて…」

さくらのほんわかな笑顔に小狼はまたドキドキしていた。
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