小説2
□家族〜特別なひとつ〜
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「うん!」
シンが大きく首を振って頷いた。
「誰から貰ったの?」
「ママとせんせいとルナ」
シンは幼稚園で先生からと友達のルナマリアから、そしてアスランから貰ったのだった。
「そうなんだ。良かったね」
「パパはなんこもらったの?」
「パパは一個だけだよ。だからシンが羨ましいな」
「えっ、キラ一個だけなの?」
アスランは今までキラとシンの会話を黙って聞いていたが、驚いてキラに訊いた。
「うん、そうだよ。アスランに貰った一個だけ」
キラはちょっと苦笑いしながら答えた。
「え、会社では?」
「貰ってないよ」
会社でバレンタインチョコが貰えない。
キラだけは――。
なぜなら社長はラクスだから。
ラクスがなにかしらしたらしい。