小説2

□家族〜特別なひとつ〜
3ページ/5ページ




同じ部署の男性に義理チョコを配っている女子社員も、なぜかキラだけにはくれなかった。



まあキラが愛妻家だというのは有名だけど。




それでも義理チョコくらいくれてもいいはずだ…。


イザークはいっぱい貰っていたし、ディアッカだってそれなりに貰っていた。



「キラ、高校の時は結構貰ってたのにね」


「そんなには貰ってないよ」

「そうか?」


「うん。もしかして嫉妬してた?」

「う……ちょっとね」


アスランはちょっと顔を赤くして言った。


“可愛いな”


キラはそう思って見てた。


「でもアスラン、僕が欲しいのはアスランからのチョコだけだから」

「キラ…」


「僕はこれ一個でじゅうぶんだよ」



キラはにっこり微笑んだ。


キミから貰うこの一個。



僕にはこれさえあればいい。




特別なひとつだから――。





END
→おまけ
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ