“君”シリーズ
□君のために僕がいる
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『アスラン、大人になったら結婚しよう!』
『うん…!』
『じゃあ約束だよ』
二人は指切りをした。
二人にとって、その約束はいずれ叶うだろうという約束だった。
だって、二人はお互いのことが大好きだったし、ずっと一緒にいられると思っていたから――。
【君のために僕がいる】
「アスラン…君は今どこにいるの……?」
キラは青い空を見上げて、呟いた。
キラとアスランは幼なじみだった。
二人は家が隣で同い年ということもあり、一緒に育った。
キラの両親もアスランの両親も会社を経営していた。会社と言っても小さな会社だが、それなりに経営はうまくいっていた。
だけど、アスランは突然引っ越してしまった。
連絡先も告げずに………。