小説
□これは罰
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これは罰だ
俺は罪を犯したのだから
二人を裏切っていたのだからーー。
病室の白いベッド。そこに横たわるのは藍色の髪をした女性。そしてその傍にいるのは亜麻色の髪をした青年。
「キラ…もう帰って…」
「でも…僕は」
ずっとキミの傍にいたい。
「…もうすぐ、シンが来るから…」
「っ……」
俺がそう言うとキラは病室から出ていった。
「ごめんね、キラ…」
アスランは一人になった病室でキラが出ていったドアを見つめながら言った。キラに届くことのない言葉ーー。
それからすぐにシシンがアスランの病室に来た。
「アスランさん…」
シンは優しいアスランの手を握った。
「シン…俺を愛してくれて、ありがとう…」
アスランは微笑みそう言った。
アスランはキラではなく、シンを選んだ。でもアスランが一番愛してたのはキラだった。