小説
□幻じゃない幸せ
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「キラ、誕生日おめでとう」
「えっ、アスラン覚えてたの?」
アスランの家に転がり込んで数ヶ月。
今日は僕の誕生日ーー。
「覚えてるに決まってるだろ!?」
「忘れてると思った。だってアスラン、自分の誕生日も毎年忘れてるじゃない」
そうーーキラがアスランに誕生日にプレゼントを渡すとーー
『どうしたんだ?プレゼントなんて』
ーー今日はなんかあったか?
とか言ってくる。
「いつも僕が思い出させてるじゃん」
「あ…。でも俺の誕生日はいいんだよ」
「なんで?」
「だってキラが覚えていてくれるから」
ーー毎年思い出させてくれるんだろ?
アスランは優しく微笑んで言う。
「うん」
毎年ーー
それはずっと傍にいていいってことだよね
僕はその言葉だけですごく幸せだよーー
最高のプレゼントだよ
「じゃあアスランも毎年忘れないで僕の誕生日祝ってね」