小説
□好きだよ。
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キミが好きだよ…
ずっと前からーー
でも、ずっと伝えられなかった…
だけど、今度こそ伝えるよ。
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「はぁ…」
よく見るこの光景に、何度目かのため息をついた。
教室の窓から見える体育館裏で、アスランが告白されている現場。
僕の幼なじみのアスランはすごくモテる。告白だって、結構されているみたいだ。それを彼はみんなOKする。断ったりなんかしない。
そんな彼を僕は好きになってしまった。
幼い頃から、ずっと一緒だった…。
その頃はただ一緒にいられるだけで、楽しかった。
好きだとか、恋愛感情はなかった。
というか、知らなかった。
あの頃に戻れたら……
いまさら、そう何度も思ってしまう…。
過去になんて戻れないのにーー。
ーー高校3年の春
キラはある決心をした。