小説3
□家族〜小さな嘘〜
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「ヤバい…」
キラは朝起きて、開口一番にそう呟いた。
【家族〜小さな嘘〜】
「キラ、おはよう。何してるの?」
「あっアスラン、おはよう。急な出張を頼まれてね」
アスランが起きると、キラはスーツケースに衣服など荷物を積めていた。
アスランはこの時、ちょっとおかしいなと思っていた。
キラが出張に行くことはたまにあるが、いつもは事前に知らされていた。急な出張は今回が初めてだった。
「出張って、どのくらい?」
「…2、3日くらいかな」
キラはアスランのほうを見ることなく、忙しく荷物を積めながら言った。
「じゃあ、いってくるね」
キラは荷物を積め終えると、すぐに立ち上がった。
「え…朝食は?」
「ごめん、今日は時間ないから!」