小説3

□メビウスの輪《後編》
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「キミのほうだよ、アスラン――」




キラは自分の口から出た言葉にハッとした。



なんで『アスランが僕を置いていった』なんていう意味合いの言葉が出たのか、自分でもわからなかった。


アスランは僕を置いて、どこかに行ったなんてこと一度もない。



だけど――口から出た言葉は、自然だった。不自然さは微塵も感じなかった。


だから自分でもわからないが、この言葉は真実のように感じられた。



アスランが僕を置いて行った――?


いつ?どこで?



わからない……。



でもアスランが離れていくのは嫌だと思った。



僕を置いていかないで――…。




キラは言い知れぬ不安に苛まれながら、そう強く思った。



僕はこのままラクスと留学して、アスランの傍を離れてしまって、本当にいいのだろうか――。
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