小説3
□未完成な僕ら
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「キラ…俺、彼と結婚するよ」
「アスランッ…!僕はずっとキミのこと…!!」
「俺だって、キラが好きだよ!?」
「だったら…!」
「でも…俺には彼がいる。わかるだろ?俺はキラとは結婚できないんだ」
「アスラン……」
「もしも――もしも生まれ変わることができたら……その時は絶対一緒になろう」
僕達の恋は許されない恋だった。
だからそんな未来の約束をした。
こんなにお互い想い合っていても、結ばれるとは限らない。
僕達のように――…。
【未完成な僕ら】
僕は幼なじみのアスランのことが、子供の頃から大好きだった。その気持ちは大人になった今でも変わらない。
アスランも僕と同じ気持ちでいてくれていることは、わかっていた。
お互い口には出さなかったけど……。