小説3
□ただひとつの願い《前編》
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俺には時間がない……。
だけど、傍にいたい。
この命が尽きるまで――あなたの傍に。
ねぇ、キラ……
【ただひとつの願い】
「アスラン、アスラン?」
「えっ何?キラ」
戦闘が終わり、二人はロッカールームにいた。
「どうしたの?ぼぉーとして。アスランらしくない」
「ちょっと疲れたのかも…」
「そういえば最近、顔色悪くない?」
アスランはキラの言葉に、ドキッとした。
「そんなことないよ」
アスランは動揺を悟られないように、言った。
「無理しないほうが…」
「何言っているんだ、俺が戦わないで誰が戦うんだよ…!」
アスランはバンッと勢いよくロッカーを閉めた。
「それは…」
「大丈夫だよ、俺は」