大事なもの

□第三話
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全く知らない土地で。

全く知らない人を殺す事も在った。

今は・・・?



「「・・・・・・。」」



茂みから現れた少年と私。
互いに驚いた為、言葉を失っている。

先に我を取り戻したのは茶髪の少年の方。



「三蔵〜!!人がいる〜!!」



少年は後ろを振り返って、そう叫んだ。
その声で私も現実へと引き戻される。

・・・この人は耳が尖ってない・・・、でも・・・。



「うわっ!?お前怪我してんじゃん。」



少年は茂みから出て来て、私の肩を見るや否やまた叫ぶ。



「八戒〜!!早く早く!!」
「はいはい・・・、よっと。」
「おっ!中々可愛いじゃん♪」
「・・・・・・。」



一人、また一人と茂みから人が現れる。

茶髪の青年、赤髪の青年、そして茶髪の少年からは先程、『妖怪』と名乗った奴らと少し似ている気配を感じた。

・・・でも最後に出て来た金髪の青年だけは、何も感じなかった。



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