四面楚歌

□第十二話
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「慶、明日じゃな。」
「ええ、頑張って来てね。」
「・・・お前さんもな。」
「当然よ。」



関東大会決勝戦前日。
私は当初の予定通り入院した。
皆は今日は練習を早めに切り上げて、私達のお見舞いに来てくれた。
申し訳ないな、って云ったら、如何せ体を休めるついでだって。

私達の心は一つ。
必ず関東大会で優勝する。
そして全国大会では十一人全員揃っている。

私は自分の左肩に触れた。
手術を決意してから、思っていた事。
ううん、もしかしたらこの気持ちはずっと私の中に在ったのかもしれない。



「あのね・・・、雅治達に聞いて欲しい話が在るの。」



皆は振り返り、何だ、と目で聞いてくる。



「まだ話してなかったわよね?私が肩を壊した原因。」



もう一度・・・・・・。
テニスがしたい!!



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