Entfernug

□PHASE−15
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「足元、気をつけろよ。」
「もう!大丈夫だってば。」



アスランが異様に過保護です。
あんな事があったから過敏になっているのかもしれないけど。



「手、貸して。お姫様。」
「・・・うん。」



それにしたって甘々です!
もともと王子様ルックだからはまってるし。



「結局ダッドさんは見舞いに来なかったな。」
「でも電話はくれたし。」



ぎゅっとアスランの手を握り返した。



「私、ちゃんと云うよ叔父さんに。」
「・・・一緒にいる。」
「ありがとう。」



アスランが隣に居てくれる。
それだけで凄く安心する。



「叔父さん、ただいま。」
「おう。」



叔父さんは何も聞かなかった。
ただ優しく、でも少し乱暴に頭を撫でただけ。

こんな風にされたら何も云えなくなっちゃうよ・・・。



「って何この仕事の山!?」



作業台の上には修理待ちの物で溢れていた。



「お前がサボった分だろ。」



さも当然のようにそう云う叔父さん。

サボってないし!
病み上がりにその態度ってどうなの?



「まぁ、俺で出来る事なら手伝うから。」
「うっ・・・ありがとアスラン。」



見かねたアスランの方が気遣ってくれてるし。
もう、ほんとこの人は・・・。

でも何かやらなきゃいけない事があるって云うのは正直有り難い。
何もないと却って塞ぎ込んじゃいそうで。

・・・・・・まさか叔父さんはそれを判ってて?



「おーいレモーリン、飯〜。」



違う。
絶対違う。



「はいはい。あ、アスラン何か食べたいものある?作るよ。」



私に出来るお礼って云ったらこれくらいしかないもんね。



「・・・・・・オムライス。」
「了解。」



結構可愛いもの好きだよね、アスランって。



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