テニスとテニス

□第九話
1ページ/5ページ




「よく走り抜いたな。午後はコートを自由に使って構わない。」



コートを自由に使えるのは嬉しい・・・。
嬉しいの、だが・・・。

今はそれを喜べる余裕を持つものは此処にはいない。



「ぜぇ・・・マジ、死ぬ・・・。」



何とか全員40km走り終わり、肩で息をする。



「菜央、昼の準備は?」
「ちゃんとして在るわよ、私だって食材くらいは切れるんだから。」



菜央は任せなさい、と云って胸を叩く。



「ダダダダ〜ン!皆さんお昼です〜。」
「うお、肉の匂い・・・。」



確かに肉の焼ける良い匂い。
六台ほどBBQ台が在り、その上には・・・。



「肉ぅぅぅ〜!!」



先程まで元気がなかった向日、芥川、丸井、切原、桑原、新渡米、喜多は肉に向かって突進。



「はは・・・、元気だな・・・。」
「何で昼間からBBQ・・・。」



胃凭れが起きそうだ、と宍戸。



「準備が楽だからじゃね?」
「あんまり固形物を食べれる気力がないんですが・・・。」
「でも食っとかないと午後死ぬぞ、鳳。」



次→
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ