ゆめ2
□これも一つの愛の形?
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「じゃぁ、行ってきますね。」
「待て待てぇぇ!!どこに行くんだ、どこに!」
「…学校…。」
「Jesus!」
「(…うざったいなぁ、もう。)」
冬休みも昨日で終わり僕は今日から学校が始まる。
休み中は新年を挟むわけで友人の大半は自分達の地元に帰ってしまっていたため僕は久方振りの再会をとても楽しみにしていた。
なのに…
「今日アレンが家にいると思って仕事全部終わらせてきたのに!休み取ったのに…」
「そんな事言われても…」
「アレンと家でいちゃいちゃして買い物行ってまた家でいちゃいちゃする予定だったのに!!」
「勝手にたてるなし。」
「いちゃいちゃする際はあんな事やそんな事、あらやだアレンたら大胆なんだから!ってまで妄想してたのに!!」
「(えっ…何この人気持ち悪い。)」
「楽しみにしてたのにぃぃ!!」
「ちょっ、泣かなくてもいいじゃないですか!」
まったくこのだめ男。世間じゃ格好いいとかハンサムだとか言われてるらしいが僕からしたらだめ男。仕事は出来ても身なりがキッチリしてても僕の前じゃ変態だし泣くし親父だし世間はこの人の本当を知らないから好き勝手言えるんだ。
「えっ!じゃぁ、学校」
「あ、電車来ちゃう。では行ってきま」
「いやぁぁぁ!!…行かないでぇ!行くなら浮気してやる!隣の家のおばさんと昼ドラ並の大不倫起こしてやるぅぅ!!」
「やめて下さい!」
「…アレン!」
「それじゃぁ、まるで僕たち付き合ってるみたいじゃないですか!困ります!」
「そこ否定!?そっから否定しちゃうの!!」
だってつき合ってないですもん。ガチで。
同居と言えば同居している形だが、別に僕は好きでしてるわけじゃない。僕の育ての親が大借金作って僕に押し付けて逃げたがら変わりにその元でのあんまり口に出して言いたくない危ない人たちのとこに形というか、差し押さえるものがない代わりに差し押さえられたと言うか…まぁ、そんなこんなで連れてこられたのはいいが一番偉いこのだめ男に気に入られ借金を無くす代わりにこの状態を強いられている。
おいおい、お前そこまでしてもらってそんな態度かよって言いたそうですね。
最初にいいますが、これは僕自身の借金じゃなくてあの馬鹿親(仮)が作ったんではっきり言って僕超無関係なんですけど!被害だし。あり得ないし。な、訳なのでご理解いただきたいと思います。
「じゃぁ、死んでやる!しかもアレンの部屋で!お前の大事なティム(猫)も服も本も血でベチャベチャにしてやるぅ!遺書にアレンへの愛ノート一冊使って書き綴って部下に週刊誌に取り上げられるように根回ししてやる!」
「ティム、行ってくるね。この人馬鹿だから傍によると馬鹿移っちゃうよ。」
「わぁぁん!スルーされた!俺の命ちっさ!」
「ゾウリムシと張り合う気ですか?ゾウリムシが迷惑してますよ。」
「微生物以下頂きましたぁ!!」
まったく本当に迷惑だ。
本当にうざい。
本当にムカツク。
「じゃぁ、僕遅刻しちゃうんで行きますよ。」
「うぅ…愛してるのに〜…アレンが好きなだけなのに〜…」
「やかましい!この馬鹿、変態、どM、この世の底辺、ロリコン!」
「愛故だぁ〜」
僕の愛猫が床に寝そべり未だわぁわぁ言っているだめ男のくるくる頭と片手でにゃんにゃんと遊んでる姿を扉の隙間から見つめれば出るのは溜め息と
「一時半…」
「へ?」
「一時半に駅まで迎えに着て下さい。今日はオリエンテーションだけなんで、そのくらいには駅付くと思うんで。」
「えっ…じゃぁ、」
「か、勘違いしないでください!僕コートが欲しいので見に行きたかっただけですから!」
「うん!うん!」
「じゃぁ、今度こそ行ってくるんで。」
「いってらっしゃい!いってらっしゃ〜い!!」
やったぁーとティムを抱き上げ機嫌上々のダメ男を残し僕は駅へと向かった。
彼は全く持ってダメ男。世間じゃ格好いいとかハンサムだとか言われてるらしいが僕から溜め息と妙な母性本能を引き出すしか能がないある意味天才。
恋人なんて認めないけど、まぁ、別にもう少しこのまま…
「!?絆されてる!!駄目だ僕!!意志を強く持てぇぇぇ!!」
冬空に僕の叫びが響き渡った。取りあえずコートはあいつに買わせよう。そう胸に強く誓った。
END
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たいにーちゃん、まことに大変お待たせいたしました!キリリクのギャグ(?)ティキャレです。
夫婦設定からいつの間にやらヤクザ?マフィア?闇○の社長?なティキ×大学生アレンたまに。設定がめちゃくちゃですみません。あ、ちなみにティムは猫です。
一年以上も書かず誠にすいまめーん…
ごめんなさい!ごめんなさい!(土下座)
愛だけは積めてあるので是非とも受け取っていただけたらと思います。
リクエストありがとうございました。これからもよろしくお願いします。