† 短編小説 †
□† 一人のひと、として †
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突然言い放たれたこの台詞。
『ねぇ…黒崎…もう、僕に近寄らないで………お願い。』
なんで、そんなこというんだよ。
† 一人のひと、として †
石田に言われた次の日。
俺の頭は少しぼーっとしてて。
なんで、あんなことを言われたのかだけを考えていた。
…………俺と一緒に居るの嫌になったのか。
なぁ、石田。
こうやって心に閉まってたって仕方ないから…放課後問いただすことにした。
* * *
放課後の人気の少ない教室。
俺は石田を呼び止めた。
「なんで…あんなこと言うんだよ。」
「…………近寄らないで…って確かそう言った筈だけど?」
何時になく鋭い声で言い放つ。
「俺は…お前が好きだ。今でも変わりない。」
「………。」
「だから、知りたい。お前が俺…に…近寄るなと言う意味を…。」
石田は少し口を開いて。
「僕にそんな感情はいらない。独りで生きていくと決めた。誰にもたよらない………」
続いて石田は言った。
その言葉はなんの意味もない、ただ…憎しみの篭った言葉。
「…僕と君は死神と滅却師だ!!!」
「だから、なんだってんだ!!!」