BOOK.
□サボリ場所は先生の所
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(いつもの日常に何気無く溶け込んでるけど、本当は駄目なことなんだよね。)
頭によぎった考えを消すかの様に、校舎にはチャイムが鳴り響く。
平然と歩く廊下には誰一人居なくて、教室から漏れるチョークや教師の声や生徒の声…静かなこの状況があたしは好き。
「またサボリかァ?」
振り向けば白が目にはいり、黒いカッターシャツに左目の白い眼帯。
「あ、…高杉先生。」
くわえ煙草にその風貌は危険な薫り。
「出席日数足りねーとか嘆いてたんは、何処のどいつだ?」
「んー?もうさー、足りないなら足りないで学校辞めるから」
先生に話ながら立ち止まっていた足を動かした。
「卒業とか正味どうでもいいし、…」
「あほ」
手をぐいっと引っ張られて、腕の中に押さえこまれる。
トクン、トクン、と先生の心音が聴こえて来て心地好い。
「先、生?」
「ま、今日は見逃してやらァ。俺んとここい」
サボリ場所は先生の所
(明日からはちゃんと授業出ろよ?)(えー、何で?)(嫁にはちゃんと、高校卒業してほしいから)(っ…!)
"先生、大好きよ"様提出。
何だかよく分からないものをスイマセンした!
彼方 比奈
((20071108))