終わらない明日へ

□My Lovely Brother
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はぁ…、

と盛大にため息をついてみせたのは双子の自称お姉さま。

「世界は平和になった」

だんっと拳を机に打ち付ける。キラは相槌をうちながら、机の平積みされた書類に目を通し、さくさくと片付けていく。

「にもかかわらず、だ!」

さらに強く机をたたいたせいで積まれた書類がぐらりと揺れた。キラが反射的に両側の書類を押さえたおかげで崩壊は免れた。

「私たちはありえんくらい多忙だ」
「そう思うなら少しでもこの書類の山を片付けようと…ぐはっ!!!!」

実はキラの隣で密かにせっせとカガリに代わって書類を片していたアスランにカガリの容赦ない肘鉄が決められた。

「そこで、だ」

床に沈んだアスランにキラは、「いつもごめんね」と声をかけながらその手にペンを握らせ、再びデスクのイスにつかせた。

「これだけいつも頑張ってるんだ。たまの休みくらいは許されるだろう!息抜きをするぞ!!盛大にな!そうと決まればクライン邸にレッツゴーだ☆」
「え、ちょっと待って?!!ラクスの家って決まりなの?!ってかラクスにいつの間に連絡入れたの?!」
「決まりだな!じゃあキラ、フリーダム出してくれ」
「決まりなんだ?!!ってかフリーダム?!!」
「オーブの貴重な金を私的なことに使えるか!フリーダムだったらエネルギーは自家発電(?)だからな!心配いらないだろ」
「それ以前にあれは大気圏降下はできてもその逆は無理だし、それに3人で乗るのはかなり無理しないと乗れな…」
「は?二人だろ?」

確実に今除外された人物。

「え、俺?!ちょっ待て待て待て!落ち着け!!カガリ、落ち着いてよっく考えてみろ!めちゃくちゃ頑張ってるだろ?!毎日毎日残業して休日返上で頑張ってる人物だろ俺は!なのになんでそんな不当な扱いを受けなきゃならない!!!!」
「でもお前、私たちの家の所詮ヒモじゃないか」

アスラン・ザラ、現在アスハ邸に居候の身。

「そんなァアア!!!!」
「それに書類の山が残ってるだろ。私たちが帰ってくるまでに片付けといてくれよ!頼んだ」
「キラァアア!お前ならこんな不憫な俺を助けてくれるよな?!」

キラは「うーん」としばし考えた後。

「フリーダム、狭いし…」
「そんな理由でぇえ――?!!」
「ジャスティスで来なよ。ほんと、アスランもいつも頑張ってくれてるからさ、息抜きしたいよね」
「キラ…ッ!げぶは!!」
「ドサクサに紛れて弟に抱きつこうとするな変態め」

そんなこんなで二人+αはプラントのクライン邸に行くことが決まった。



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