日記小咄
□大いなる食卓
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俺は蕎麦が好きだ
<大いなる食卓>
賑やかな食堂で俺の回りは静かだ
屑供の罵詈雑言はひそやかに高らかに響き渡る
テーブルの上には数えるのも馬鹿らしい程の敵も味方(ほとんどが使えない屑だ)も分からない屍で溢れかえる
俺にはアイツの様に数を数える趣味はない
俺のテーブルは何時も静かで
溢れかえる屍の中にたまたま使えないコイツが混じっただけだ
赤黒い屍の中でコイツの白はよく目立つ
−馬鹿じゃねぇか
拾い上げたコイツの頭は小さくて餓鬼みたいだった
−使えねぇからだあほが
文句一つたれない頭を仕方ないから隣に座らせてやった
ウォーカードノモ存外ヤクニタタ無い
数を数えるアイツのイノセンスで
屑供は静かになった
「飯、早く食っちまえ」
「はい、急いでたべますね」
俺達の周りには悪意が満ち満ちている
倒した敵と、これから倒す敵で食卓は静まる事を知らない
堆く積まれていくだけだ
敵も味方(屑だ)もたいして変わらない
俺は蕎麦が好きだ
古い古い話をあぷ