乙女ゲーム
□想い
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疎外感
それとは違うものだろう
きっと彼女以外の他の人だったら残念だと思う気持ちだけで済んだ
こんな気持ち、初めてだったから…音楽以外で何かを手離したくないなんて…。
「あの、渉留くん…これから配線するんだよね、良かったら私が…」
「必要ないよ。」
これ以上、君を好きにならないために冷たい態度をとる
「わ、渉留くん…今日の売り上げ…」
「ああ、秀ちゃんにでも渡しといて」
「でも、いつも渉留くんに…」
「渉留くん、ちょっといい〜。」
「はいは〜い。何かな、お嬢さん。」
君以外の子には今まで以上に愛想を振り撒く
なんで、そんなに辛そうな表情をするんだ
最初に俺をこんな気持ちにさせたのは誰だ
君じゃないか
君以外の誰でもない
あんな酷い嘘を吐いて
春に開くイベントでの新曲を楽しみにしてるって?
全部、嘘じゃないか
君は…春には此処にはいない
君は俺の曲を聴くことなんてない
遠く離れた地に旅立つんだろ
俺の気持ちも知らずに