乙女ゲーム

□蓮の花
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龍神の神子と呼ばれる少女が異界の地に帰ったのはいつの事だったろうか...

人の子は自身が必要とされるその場所に帰った

それは喜ばしい事の筈なのに南斗星君の胸の内は不思議な事に空虚であった

「ふぅ…龍神の神子のお役目はまだ終わらないんですかねえ…。」

龍神の神子…春日望美が全てが終わったらまた、天界に来ると約束をしてこの地を去った日から南斗星君はそう呟いてはため息ばかりを吐いていた



「公子様!公子様!」

物思いに耽っていた、南斗星君の耳に不意に元気な声が届く

「おや、そんなに息を弾ませて何かあったんですか?」

「はい!公子様、来てください!」

嬉しげな表情で自身に着いて来いと言う仙童に訳も判らずに首を傾げるがその表情から察するに余程、嬉しい事があったに違いないと深く追及する事もなく、仙童の後に着いていく事にした
 
 
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