遙かなる時空の中で3

□思い出は永遠に
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「まさか、望美ちゃんと将臣がこんな風になるなんてね。」

「あら、私は分かってましたよ。二人とも小さな頃からずっと一緒だったんですから…」


有川家の居間で望美と将臣の両親が明日に控えた一大イベントについて談笑をしていた


明日は望美と将臣の結婚式

皆、予想はしていたとは言え本人達からそれを告げられた時には目を丸くして驚いていた

しかし、納まる所に納まったと言う感じで皆それを祝福し、今日まで順調に式の準備を進めて来られた


「…そう言えば、主役の二人が見えないわね。」

「譲くん、望美達の事しらない?」

望美の母にそれを問われたのは将臣の弟である譲

譲は幼い頃から望美に淡い想いを抱いており、二人の関係を聞かされた時は多少なりとも動揺を示したが二人の幸せそうな笑顔を見ていると不思議と優しい気持ちになれ、素直に「おめでとう」と言えた


「…そうですね。恐らくは…」

眼鏡を人差し指で持ち上げると譲は何かを懐かしむように窓の外に目を向け、二人がいるであろう場所を告げた
 
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