悲し過ぎるよ こんなに側に居るのに

□囚われの黒き鬼 捕われの赤き獣
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「見つけた…高杉。」


囚われの黒き鬼 捕われの赤き獣


ここは、人気の無い路地裏。
その奥に、俺の探していた奴が居た。

名前は、高杉晋助。攘夷浪士で最も過激な男、で有名だ。

だが、俺は…そいつに惚れちまった。




仮にも警察である、この俺が…。



初めて顔を見た時…この世の物と思えない程、綺麗で…何にも勝る様な…。

ある日、高杉を捕まえた。…他の奴等には言わず、ある倉庫で監禁していた。

何度も暴力を振っては、気絶するまでヤり続ける。

いつしか、俺は"高杉"と言う、"薬(ドラッグ)"に嵌って行った。

でも、ある日…高杉が姿を消した。
逃げたのだ。

それから、俺は懸命に探した。




……そして、今日、見つけた。愛しの高杉が。

「ッ…土方。」

俺を見た高杉は、怯えた様子で言い、逃げようとした。

「待てよ、高杉。久々の再開だ…もっと喜んだらどうだ?」

俺は、高杉に近づきながらそう言う。

「…あァ、そうだな。

だが、俺は行く。」

「そう…それは残念、じゃあテメェをここで捕まえる。」

刀を抜き、高杉の首元に向ける。






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