★拍手短編小説★
★ケンカの後は
「バカサスケ!!」
「んだとウスラトンカチ!」
サスケと喧嘩した。
今日の今日こそ、絶対に許してやんないんだってばよ!!
第一、サスケは自分勝手なんだってばよ!
普段スカしてる癖に、短気だし、自己チューだし、無茶苦茶独占欲強ぇーし……。
でも…オレの前だと結構甘えただし、オレの機嫌に一喜一憂したりして結構ヘタレだし、……なによりも、なんだかんだ言ってオレの事、大事にしてくれるし、優しいし…。……そういうとこは、好き……かな?
んで、意味もなく鼻の頭掻いてみたりして?喧嘩した後はいつも、サスケが捜しにきそうな所で、わざと待ってるオレって、結構健気?なーんて思ってるオレってば、乙女かコレ…。
膝を抱えて空笑いしてたら、
「…おい、このウスラトンカチ。」
て、サスケの声がオレの上から降ってきた。
「…なんだってばよ?」
わざと不機嫌な顔と声色でサスケを見上げる。
「あー…っと……その、なんだ……。ごめん。オレも言い過ぎた。だから…その……帰ろうぜ?」
不機嫌なオレを見てヤバイって顔をすると、視線をちらちらさ迷わせながら謝罪の言葉を口にし、オレに手を差し出す。
「…そんなんで、オレの機嫌が治ると思ってんのかよ?」
フイッと顔を逸らして言った後、サスケの顔をチラリと盗み見る。
サスケは、キョロキョロと辺りを見回すとオレに覆い被さる様にオレを引き寄せると、唇を重ねた。
「…愛してるぜ、ナルト。」
「……ん、俺も!」
唇を離した後、ぎゅっとオレを抱きしめ耳元で囁かれた言葉に、オレも満面の笑みでサスケに抱き着いた。
「…帰るぞ、ウスラトンカチ。」
「おう!」
喧嘩の後はいつも決まってこんなカンジ。
なんだかんだ言っても、やっぱりオレってば、サスケが大好きなんだなぁ…。
……なんて、サスケには秘密なんだってばよ!!
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