短編2
□絶望の奏でた調べは痛みと共に僕の心に突き刺さり
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絶対に、
望みは叶わないと知っていた、
のに。
かなわないと知っていたのに、
なぜ。
でも、と。
ただ、
しらせを待っているの。
らしんばんの指し示す先は、
べってんちだなんて嘘、
は、
痛いくらいに、
みんな知っている。
とおくを指し示す針は、
共に滅びようと誘っているようで、
にげるように、
僕は船をおりた。
のに。
心のどこかで、
にげた僕を、
突き刺して。
きぼうなんて、
さばくの砂の一粒、
さえないのに。
りゆうを探して、僕は彼らを追おうとしている。
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