第一章

□第2話『真実の姿』
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 元々俺はさっさと終わらせたい。
 
 マキが撃ってくるゴム弾を避けるように平行移動しながら近づく。

 そしてマキの頭上に跳び、終わらせようとしたが、そこをマキは避け、また銃を撃つ。

 俺は、体制的に避けれないので弾き落とそうとしたのだが、木だということを忘れていた!
 そのまま破壊され、無惨にも粉々になってしまった。

「ありかよ……」
 
「まだまだ〜!」

 こんな女に負けるわけにはいかない。俺は全速力でゴム弾を全てかわし、マキの拳銃を跳ね飛ばして首に枝突き付けた。


「俺の勝ちだな。」

 怯えるような、びっくりしたような顔をしていたマキは、顔を緩めて笑い出した。

「やっぱ強いね。完敗したよ。今度はサクヤやろうね!」
 
「あ、ああ」
 
「うっおぉぉぉ〜い!!!」
 
 突然頭上から声がした。
その声はだんだんと近くなってきている……嫌な予感がした。
 
 次の瞬間、予感は的中した。
 体中に衝撃を受け、目の前の景色がぶれた。
 そして、なぜか倒れた俺の上にタイトが乗っかっている。

 なんとなく状況を理解してきた。
 どうやら自分の教室からジャンプして、校庭まで落ちてきたらしい。

タイ
トのクラスは三階――地上との差は約8メートル。


 ありえないだろっ!
 
 その高さから落ちてきた人間に踏み潰されかけて無傷な俺が言う事ではないが……
 
「クロウ!! サクヤ!!」

 なんだよ……

 叫ぶような大声で俺とサクヤを呼んだ。

 サクヤも怪訝そうな顔をしている。

「なんですか先輩?」
 
 うっとうしそうに、一応声をかけてやってるみたいなサクヤ。
 
「と! に! か! く! 来い!」
 
「ちょっと待て。何をする……、おいっ、聞いてるか?」


 抵抗したが、俺とサクヤはズルズルと引きずられ、連れていかれた。
 
 本日二回目だ。
 
「何なに〜? 楽しそう〜あたしも行く!」
 
 馬鹿女……
 
 
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